相続する権利がある人が何人いて、それぞれがどの程度権利を持っているのかを把握するために、相続人の調査が必要になります。親戚、家族の多い方などは、トラブル防止のためにも特に注意する必要があります。
実務的にも、不動産の相続による名義変更を行う場合や、被相続人の銀行口座を相続するには相続人の調査が必要となりますし、相続放棄や限定承認をする場合にも必要になります。
特に、遺産をどのように分割するかを定めた遺産分割協議書は、相続人全員の同意がないと無効になってしまいますので、しっかりと相続人調査をしなければなりません。
民法で定められた、相続の権利がある人を「法定相続人」と言います。
民法により次のように決められています。
| 順 位 | 法定相続人と相続分 |
|---|---|
| 1 | 配偶者1/2・子供1/2 |
| 2 | 配偶者2/3・直系尊属1/3 |
| 3 | 配偶者3/4・兄弟姉妹1/4 |

遺産分割協議をする際、相続人に利益相反となる未成年者がいる場合、家庭裁判所に「特別代理人選任申立書」を提出します。早めに申立てをしておかないと遺産分割協議書の作成も遅れます。
認知症・知的障害・精神障害などの理由で判断能力が不十分な方は、遺産分割協議において有効な意思決定ができません。このような方を保護し、有効な法律行為ができるよう成年後見制度がありますので、成年後見等の申立てをしておくことが重要です。
不在者の配偶者や相続人等の利害関係者は、家庭裁判所へ不在者財産管理人選任の申立てができます。不在者財産管理人は、不在者に代わって遺産分割協議を行うことができます。
相続人不存在の財産は、最終的に国庫に帰属することになります。しかし、被相続人の特別の縁故者がある者については、家庭裁判所への申立て(相続財産管理人選任・特別縁故者に対する相続財産分与)により、その者に財産を分与することが認められることがあります。